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水産チーム「フィッシャーマンジャパン」を立ち上げ。鈴木真悟さん(マルキン) – OnagawaNow! 2017年6月25日放送分

2017年07月05日

女川さいがいFMから、放送を東北放送TBCラジオ、そして各地のコミュニティFMへ移して継続している女川町発信のラジオ番組「おながわなう。」改め「OnagawaNow!」

今回は女川町尾浦地区で銀鮭の養殖を中心に、牡蠣・ホタテなどの水産加工品を手がける(株)マルキンの若きホープ、鈴木真悟さん(29)をお招きしてお話しいただきました。

明治時代からの漁師の家系に生まれた鈴木さん。
なかでも鈴木さんの祖父・ 鈴木 欣一郎さん(82)は、1977年に地域で最初に銀鮭の養殖をはじめたことで知られています。

当初はなかなかうまくいかない時期もありましたが、今ではわかめ・牡蠣・ホタテなどにつづき、女川を代表する養殖魚として全国に知られるようになりました。

そんな祖父・欣一郎さんの背中を幼い頃から見て育った真吾さんでしたが、中学・高校と進むうち、漁師や漁業に関して多くの人が持つ「3K(きつい・きたない・危険)」的なイメージや固定観念を意識するようになり、正直、漁業を継ぎたいと思えなくなった時期もあったそうです。
そんな真悟さん、大学からは宮城を離れ、東京に進学しました。

ところがその大学で、全国から集まった同級生たちと話したりするうちに、客観的に実家の仕事を見つめ直せるようになったことから、少しずつポジティブに考えるように。卒業後は食品卸の商社に就職します。
しかし、その後まもなく東日本大震災に見舞われます。

実家は会社、家とも崩壊しており、両親はそのままサラリーマンとして勤めるように強く勧めたそう。
しかし、ガレキの中で祖父・欣一郎さんが放った言葉が大きく運命を変えます。
「稚魚は無事だ、再開できる。」
真悟さんは会社を辞め、女川へ戻ってきました。

鈴木さんの会社で作った美味しい銀鮭や牡蠣などはこちら
【マルキン】

それから6年。
真悟さんは、女川・石巻など他の被災地域で活動する漁業・水産加工業・魚屋など同世代の仲間とともに、新たな販路の開拓などを目指す「フィッシャーマンジャパン」を立ち上げます。
その根底には、自分が思春期の頃感じたような「ねじりハチマキに、演歌で、キツイ、汚い漁業」ではなく、イメージを変えたいという想いがあるといいます。

「実際には、自分たちはロックもヒップホップも聞くし、今時の若者らしい漁業を追求している。あらたにこの仕事を目指す若い世代を増やしたい、仲間を増やしたい。」

実際にマルキンや、フィッシャーマンズジャパンでも、地域外からやってくる若い漁師の育成をはじめています。

【フィッシャーマンジャパン】

会社の復興だけでなく、未来をも考えて走り始めた鈴木さん。
まだ今年で30才。これからどう変えていくのか、楽しみなひとりです。

後半はおたよりコーナー。
高校生アナウンサーによるミニ番組「おながわなう☆ちび」をお届けします。

■ポッドキャスト版「OnagawaNow!」は……

「OnagawaNow!」ポッドキャスト版では、TBCラジオで放送した内容を元にポッドキャスト用に再編集・構成してお届けします。
著作権の関係で、音楽やテーマ音楽につきましては一部の曲、BGMなどをカットしたり、差し替えております。
※地上波ラジオ版「OnagawaNow!」は、TBCラジオ(宮城県・AM1260KHz/FM93.5MHz)をはじめ、全国各地のコミュニティFMで放送しています。

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