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「苦労を乗り越え……肉厚ホタテができるまで」伊藤和幸さん(漁師)- OnagawaNow! 2017年5月6日放送分

2017年05月21日

女川さいがいFMから東北放送TBCラジオ、そして各地のコミュニティFMへ移し、継続している女川町発信のラジオ番組「おながわなう。」改め「OnagawaNow!」

今回は女川駅から海を挟んで湾の対岸、2,3km程離れたところにある集落「小乗浜(このりはま)地区」でホタテの養殖をされている漁師の伊藤和幸さん(68)にご登場いただきます。



■苦労を乗り越え…… 肉厚ホタテができるまで

戦後のベビーブーム、いわゆる団塊の世代のど真ん中である1948年に、今もお住まいの女川町・小乗浜に生まれた伊藤さん。
当時は半農半漁で家族総出で山で野菜を作りながら、漁もするという形で生活していたそうです。

今の宮城水産高校を出た直後に、父親が倒れ、一家を支えるために懸命に働きました。

その中ではじまったのがホタテの養殖。
当初はホタテがうまく育たず、工場などに出稼ぎにいっていた時代もあったそうですが、10年以上にわたる試行錯誤のすえ、肉厚で脂の乗ったホタテで評判を呼ぶまでになりました。



2011年に東日本大震災の津波に見舞われ、船一艘を残して、家も、仕事道具もすべてを失うことに。
しかし、そこからまた立ち上がり、奥様・愛犬と一緒に仮設住宅に暮らしながら、この6年、再びホタテと、そして海と向き合ってきました。
その結果、今では震災前とほぼ同水準まで取り戻すようになったそうです。

■息子に漁師を継がせるかどうか

今の悩みは、3人いる息子たちのうち、ひとりに漁師を継がせるかどうか。
本人は継ぎたいといっているものの、自分が積み上げてきたものを残したい気持ちと、逆に苦労を知っている分迷う気持ちがせめぎあっているといいます。

また地球温暖化の影響もあり、これからは難しい問題も発生するのでは? という懸念も。

それでも海と共に生き、これからも生きていきたいと伊藤さんは語ります。

■ポッドキャストでは、地上波未公開の内容も収録しています。

「OnagawaNow!」ポッドキャスト版では、TBCラジオで放送した内容を元にポッドキャスト用に再編集・構成してお届けします。
トークについては、時間の都合でカットした部分も含めたロングバージョン。ラジオで聞いた方も改めてお楽しみいただけます。

なお著作権の関係で、音楽やテーマ音楽につきましては一部の曲、BGMなどをカットしたり、差し替えております。

※地上波ラジオ版「OnagawaNow!」は、TBCラジオ(宮城県・AM1260KHz/FM93.5MHz)をはじめ、全国各地のコミュニティFMで放送しています。

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