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女川さいがいFM 元高校生アナウンサー 阿部真奈・中村葵、新田周子さんが登場(2017年3月19日放送)

2017年03月20日

女川さいがいFMから、放送を東北放送、そして各地のコミュニティFMへ移して、リニューアル・継続している「おながわなう。」改め「OnagawaNow!」

女川町民はもちろん、ゆかりの人々をご紹介していくインタビューコーナー「この人さ聞いてみっちゃ」。
今週は30分まるまるのスペシャル版としてお送りします。

登場するのは、
女川さいがいFMで高校生アナウンサーとして活躍したメンバーのうち
2011年4月~昨年3月まで担当した「1号」の阿部真奈(22)※テーブル席、左側奥
2013年3月~15年3月まで担当した「2号」中村 葵(19) ※テーブル席、右側中央
のふたり。

さらに、女川町出身で、現在は東京の大学で演劇を学ぶ新田周子さん(20) ※テーブル席、右側手前
にも飛び入り参加してもらいました。

佐藤敏郎にとっては、ラジオだけでなく、中学校の教師と生徒という関係の3人。
成長し、それぞれ素敵な女性となった教え子とともに送る「同窓会」の雰囲気でお届けします。

最年長の阿部真奈は、震災当時高校1年生。
当時住んでいた清水地区の自宅前で、家族と一緒に津波に遭遇しました。
流されるなか、自らは目の前の木に捕まって難を逃れることができたものの、たまたま外出していて難を逃れた祖母を除き、家族のほとんどを失いました。

半月ほどして避難所でふさぎ込んでいたとき、避難所の一角で女川さいがいFMが開局。
先に参加していた中学時代の先輩に誘われる形で、高校生アナウンサーとして参加することになりました。

当時16歳であった阿部の姿に自らの子ども・孫を重ね合わせるリスナーも多く、避難所のなかから始まった人気は、やがて新聞やテレビでも多く取り上げられることとなりました。

いつしか、この経験を活かして将来もメディアで仕事をしたいと考えるようになった阿部は、高校を卒業すると慶応大学に進学し、上京。
今春からは福島県の民放テレビ局に入社が決まり、念願だった報道の現場に立つことになりました。

「女川さいがいFMを通じて皆さんとともに得た夢だから、ラジオを通じて報告したかった」ということで、今回の番組ではそのご報告や就活中の気持ち、そして、これからの決意を語ります。

また、阿部真奈と入れ替わりに、2013年の春から活躍した高校生アナウンサー・中村 葵は、昨年春に高校を卒業後に就職。
現在は町内の水産会社で事務として働いています。
社会に出て1年が経ち、感じたことなどを語ってくれました。

さらに飛び入りできてくれた新田周子さん。
彼女もまた、津波で父親を失いました。
今年2017年3月11日、女川町で行われた追悼式では、遺族代表として挨拶をする大役を果たしました。

大学進学とともに町を離れて2年、父を失った現実からどこか逃げていたと感じていた彼女は、いまようやく改めてその現実と向き合えるようになったそうです。

東京で震災をテーマにしたドラマや舞台を見ているうち、その両者にある受け止め方の違いや温度差を強く感じたという彼女。
外の視点と、中に住んでいる視点との両方を得たいま、実際に震災を知っている自分自身が伝えていくべきと改めて決意をしました。

それぞれのやりかたで震災を伝え続けていく道を選んだメンバー達で、今の想いを語り合います。

このポッドキャストでは、宮城・TBCラジオで放送した内容を再編集・構成してお届けします。
通常のおたよりコーナーなども収録しています。

トークについては、時間の都合でカットした部分も含めたロングバージョンとなっています。ラジオで聞いた方も改めてお楽しみいただけます。

なお著作権の関係で、音楽やテーマ音楽につきましては、一部の曲、BGMなどをカットしたり、差し替えております。

※ラジオ放送版は、TBCラジオ(宮城1260KHz、FM93.5MHz)、または各地のコミュニティFM、radiko.jpでお聞きいただけます。