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「大津波から戻ってきたものたち」島貫洋子さん(ダイシン/カフェさくら)- OnagawaNow! 2017年4月23日放送分

2017年04月30日

女川さいがいFMから、放送を東北放送、そして各地のコミュニティFMへ移し、継続している女川町発信のラジオ番組「おながわなう。」改め「OnagawaNow!」

今回はJR女川駅前、シーパルピア女川から一本外れた道路沿いに店舗を構えるカフェ兼洋品店「おしゃれな婦人服の店ダイシン/カフェさくら」の店主、島貫洋子(しまぬき・ようこ)さんにご登場いただきます。

■津波から生き残った「店の看板」

女川町で生まれ育ち、二人の子供を育てた母でもある島貫さん。
町の老舗洋品店として親しまれるお店「ダイシン(大新)」を受け継いで三代目になります。

「ダイシン」は昭和8年(1933)、島貫さんの祖父が女川町の黄金区(こがねく)で開業。
当初は呉服店として営業していましたが、代替わりにつれて洋装が中心となり、いまは婦人服の店として営業しています。

「黄金区」という地名でピンとこない方もいらっしゃると思いますが、ここは女川町地域医療センター(旧・女川町立病院)の真下の一帯のこと。
この場所には多くのお店や会社・住宅が立ち並び、震災までは町の中心地でした。

ながらく4F鉄骨建ての建物で営業してきた店舗は、東日本大震災で流出。
しかしその数日後、初代の店舗で使っていた「大新」の看板が見つかり、発掘されます。

「わたしは商売をやらなければいけないんだな」
運命を感じた島貫さんは、風呂敷や中学校の制服、体操着などの販売から改めてお店を再開します。
なかでも風呂敷は特殊な加工で、袋状にして水を運んだり、体に巻き付けることで寒さから身を守ることが出来るもの。
町の人に役立つものを、という島貫さんの思いが込められていました。

きぼうのかね商店街の仮設店舗を経たのち、2015年に女川駅前で改めてお店をオープン。
婦人服販売のかたわら資格を取り、人々が休める喫茶店も兼ねるようにしました。

地元のなじみの人はもちろん、復興工事関係者、町外から訪れた人、そして子ども達まで、さまざまな人が訪れては、くつろぎの時間をすごす場所となっている「ダイシン」そして「カフェさくら」。

店に隣接するお地蔵さまにちなんだ「桜咲く地蔵のクリームソーダ」が人気です。

いつも笑顔で、町の人々と外から訪れる人も迎える「お母さん」として親しまれる島貫さん。
そんな彼女の6年間を伺いました。

■ポッドキャストでは、地上波未公開の内容もお送りしています。

「OnagawaNow!」ポッドキャスト版では、TBCラジオで放送した内容を元にポッドキャスト用に再編集・構成してお届けします。
トークについては、時間の都合でカットした部分も含めたロングバージョン。ラジオで聞いた方も改めてお楽しみいただけます。

なお著作権の関係で、音楽やテーマ音楽につきましては一部の曲、BGMなどをカットしたり、差し替えております。

※地上波ラジオ版「OnagawaNow!」は、TBCラジオ(宮城県・AM1260KHz/FM93.5MHz)をはじめ、全国各地のコミュニティFMで放送しています。